PART2

私は日本の今の国の状態は
1986年にソ連チェルノブイリの事故を興した時よりもっとひどいと思っています
もっと深刻であって、
これは国民全体が犯している罪ではないかとさえ思う位
大変なことが今起こっていると思います

何が起こるかという事を今からお話ししたいんですけれど
わたしは彼らを悪党と呼びますけれど
はっきり呼びますけれど
これは絶対に許すつもりはありません

実は事故が起こった時からずっと思っていた事ですが
裁判という大変な動力と時間をかけることが出来ないので明石さんと相談しまして
明石さんが刑事告発ならできるということで 今回踏み切ったのですが
きっかけになりましたのは、明石さんと対談した本が、丁度今日発売の本で
こういう本をですね証拠資料としまして
もちろんこれだけでは足りる資料ではないのですが
後でみなさんにも色々この告発について呼びかけをしたいと思いますけれど

当面一つの狩猟は山下俊一、神谷研二、高村昇だけでなく
文部科学大臣高木義明ですね
彼らがこういう被ばく基準を決めてきたことに対して
しかもそれが「安全である」という事を
とんでもないことを言ってきたことに対して
重大なる人道的犯罪で、「業務上過失致傷罪」ということで刑事告発しました

もう一つは事故そのものをおこした人間達ですね
これはもう、皆さんご存じのとおり
ずっとマスメディアで批判を浴びてきた原子力委員会委員長の斑目春樹たちですね
あの連中たちだけでなくもちろん東京電力の勝俣会長、それから前社長の清水社長
それから、前委員長たちも、歴代もみんなこの事故の責任者であります
あるいは、それに対して全部Goサインを出してきたのが原子力安全保安員です
彼らはこの膨大な数の人間を、今度は今回の事故で死者も出ておりますので
「過失致死傷」死が入ります。この場合。
これで、刑事告発をいたしました。

私が何で学童疎開を呼び掛けるか、
みなさんは、いま、学童疎開が行われてないのでその必要があるのかと思われるかもしれませんが
これは、本当にですね
この刑事告発よりも先に皆さんに一刻も早く知っていただきたいことがあります

それは
3月11日に地震があって事故が起こりまして
月末にヨーロッパ議会の中で設立されましたヨーロッパ放射線リスク委員会というのがあります
このECRRは非常に信頼性が高い
わたしは事故直後から彼らが福島の人達に警告を出している事故経過などもずっと読んできました
非常に正確にこの事故の深刻さを日本人以上に理解して
我々に事故の真相を教えてくれた人達です
そういう意味で信頼できるということをあらかじめ申し上げておきます

この人達はヨーロッパ議会です。そのもっとも信頼できる組織なんですが
恐い事に30日にがん患者の増加数を発表しました
ポイントだけを言いますと
福島第一原発から100キロ圏内ではおよそ今後50年間で約20万人の人が癌になると
そして、そのうちの半数10万人ぐらいが今後10年間に発症すると
さらに範囲を広げて200キロ圏内になりますと
その数はやはり22万人位で、そのうち10年以内に12万人位の人ががんを発症すると
地図の上で示すとこうなります
ここが福島県茨城県の北部まで含める
ただしこの地図は円はあまり意味がないと思う
実際には、年齢層などを含めていろんな計算がありますけれど、15:57(資料画面)
ともかく、この人達の推定では100キロ圏内の小さな円の中で
10年以内に10万人以上が癌を発症すると
それから外側の200K県内ですと12万人ぐらいの人が癌になるという事を推定していますが
この報告書によると日本政府が意図しているICRP国際放射線防護委員会が出している
いわゆる被ばく限度量を決めているこの組織に対して痛烈な批判を加えております
ここが一番大事なところになりますが
要するに内部被曝を考慮しないで計算を出している
これは日本政府もこのICRPにそって、みんなしたがって基準なんかを決めていく訳ですが
ECRRの人達はヨーロッパ議会の人達は内部被曝をきちっと計算しているわけです
それでも、今回の資料の地図は、「地上からの汚染だけに基づくものである」という事を言っています
わたしはこのレポートを見るまでは皆さんに話さなかったんですが
全部読みまして非常に信憑性が高いとみております
ここにあるように、ECRRの予測ですが
地上からの汚染だけに基づいてこれだけ大変ながん患者の予測が出ているわけです

ということは
先程の地図は地上からの汚染だけに基づいていますが
実際には放射能に汚染された、こちらの方が深刻で・・食品ですね
それから飲料水、それから特に大変な粉じんを体に取り込む
こういうことを加味していきますと
この数字は跳ね上がるはずなんですね
今こういう状態です

だから、今ニュースで流れています肉牛の問題ですが
ついこの間別冊宝島が、私はまさにこの通りだと思います
これは皆さんにぜひ読んでいただきたいんですが
福島県産の被ばく食品の問題がどこに流通しているかという事が
非常に詳しくフリーのジャーナリストの方たちが調べてくれています

つまり、これを読みますと
私が今回福島に行って聞いてきたこととみんな符号する訳ですけど
大変なことが起こっているんです
今回の肉牛の問題なんか氷山のまた氷山の一角にすぎないんですね
これは、みなさん、これからは本当に真剣に食品の流通をいたるところで追いかけていただいて
子ども達の口に入る汚染食品を減らしていただく努力をしていただきたいと思いますけど

今のようなレポートが出されまして
ドイツではこの4月15日時点でメルケル首相が完全に原発を全廃の方に舵を切った
もともとドイツは国民の7割ぐらいが原子力反対の人達でしたから
政治がここで動かざるおえないということで
メルケルも「本当に震えあがった」と言っていますがそういう状況で
そして、ドイツだけじゃなくスイス、イタリアも次々原発全廃の方向に向かって
それで私はもっと驚いたんですが
原発大国フランスでさえ77%もの人々が原発反対になってきているということで
何故かというと根拠が実は今申し上げたECRRの報告書にあるわけです

で、この大事な報告書を読んでいないのは
実を言うと日本の国民だけなのです

私達当事者が一番知らないで、町に出ると皆さん平気で生活している訳で
私が町に出ると自分の頭がおかしいんじゃないかと逆に思うぐらいですね
何も起こってない
テレビを見ても何も起こってないという状況です

その深刻さの意味を数字で説明させていただきます
6月6日に保安員が、保安員は日本で言うと刑事の係です
それから、東京電力は泥棒ですが
刑事と泥棒が組んでIAEAに報告書を出しました
とんでもない内容の、ウソの事故シュミレーションなんですけれど
ここに出ました数値をみなさんしっかり頭に入れていただきたいと思うんです

第一原発から出た放出量は77万テラベクレル。
この数値を聞いても普通の人間には何にも意味が分かりませんので
ちょっと解説させていただきますが

テラという単位は1兆を意味します
ですから、77万テラベクレルという事は、ここに丸が4つ付いて
1兆に万が付くわけです
要するに丸が16個付くという単位になります

簡単にベクレルの意味をお話ししておきますと
放射能が持っている放射能事態の強さはキュリー、あるいはベクレルという単位で測られます
1キュリーは370億ベクレルです
出る放射線の強さはレントゲンで測り
これはですね、生物、人間、私達が使っているのがシーベルトという単位ですね
さらにこれが体内のどういう臓器に吸収されたかによってグレイ等を使いますが

この意味はですね
1986年の4月26日に起こりましたソ連チェルノブイリ原発事故の汚染地図を見れば
どれほど深刻なことが日本で起こっているかが分かりますので説明しますと
チェルノブイリ原発事故が起こりまして、その原発がここにあります
この蝶々のような形のマークがセシウム137
事故が起こった後で測定しましたのでセシウム137が高濃度で分布しているのを住民の方が測定した
非常に正確な分布図なんです
このピンクの外側の地帯が飲食と生活の禁止された区域
そこでは生きてはいけません。水を飲んではいけません。食べてはいけません。という
この蝶々の形が危険地帯です
赤くなるともっと高くなって1平方キロ当たりの濃度は大変な濃度なんです

では、これはどういう意味を持っているのか
先程の77万テラベクレルはどういう事なのかといいますと
京都大学の今中哲二先生がご存知の大汚染した福島県飯館村に入って調査をされた数値を見て
わたしはたまげました。
今中先生もたまげていましたが、

1平方メートル当たり148万ベクレルなんです

これ、先ほど申し上げました1キュリー370億ベクレルでみなさん計算すれば分かると思いますが
1平方キロあたり40キュリーの、つまりこの地図の超高濃度のこの真っ赤なところですね
それの2倍を超える。
さらに、1平方キロ当たりに換算すると88キュリーにもなる。こういう状態だと言うんですね

で、全体の量を先程の保安員の数字、丸が16個付く数値をですね
福島県の面積で割ってみてください
福島県の面積は13781平方キロメートル
単純計算しますと1平方キロメートル当たり1510なんです
いま、40キュリー以上でとてつもないと申し上げましたけれど、
そして大変なことが起こっています
この地帯で、実際に
40キュリー超えたら大変なことになるのです
ともかく、1キュリーあっただけでですね、私は医療関係に携わってきましたが
1キュリーというのはとてつもない放射能なんですが
だから1平方キロメートルに会って
1平方キロメートルって1キロ四方ですよ
その広大な範囲にあっても生活できない程の濃度なんですが
これは、福島県だけで割りましたら1510になるわけです
だけど、この数値は高すぎると私は思います
というのは、かなり太平洋側にも流れてくれたでしょう
あるいは福島県外にも流れてくれているでしょう
そういうことでこれを10分の1
つまり1割だけにすぎないというふうに考えても151キュリーなんです
これが今福島県内の汚染の現状だという事を
分布はまた、後の問題になりますけど

今現在そういう状況が日本全土に広がっていく汚染の深刻さだという事です
はっきり言いますとこれは福島県だけの問題ではありません
とてつもないことが今起こっています
だから、それを私達が知らないで今生活しているだけなんですね